冬らしい冬?
暫定政府の骨格が決まったアフガンだが、
早くも先行きを心配させるムードである。
ラバニ大統領とかドスタム将軍といった、
各派の指導者の振る舞いが余りにも幼稚だからだ。
暫定政権での処遇を不服とした意趣返しなのだろうが、
この時期、その態度は余りにも卑しく小さい。
同じ男として、気持ちは解らぬではないが
指導者として失格と言わざるを得ないだろう。
アフガンの復興・新たな国作りという大義より
自らの栄達と権益に固執する姿勢に呆れる。
これまでタリバンが、この人たちを抑えて
この地を支配してきたのも当然のことと思ってしまう。
一方、タリバンの最高指導者オマル師は
カンダハルと引き換えにとうとう「命乞い」をしたようである。
この情報が事実とすれば戦争は速やかに収束するかも知れない。
同じ男として、それは実にみっともない態度と思うが、
指導者としては当然の決断かと考える。
暫定政府首相に決まったカルザイ氏はそれを了解したらしいが
米国がどう判断するかが問題だ。
現時点でタリバンを許すのは早い。
アルカイダ掃討が完了してから初めて考えることであろう。
昨夜来の雨が上がって寒くなってきたが
この時期の雨は暖冬の証拠でもある。
今年こそは冬らしい冬、と
寒がりの癖に少々期待してもいたのだが・・・。
虚空なり雪ふたひらが逢ひて消え 加藤楸邨