益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

光陰の儚さを

一月もきょうで終わり。
まことに早いものである。
光陰の儚さをしみじみと思う。

健常なうちは、何も感じないが
高齢者や病者と等しく
我々もまた、自らの死へと一ヶ月近づいたことに
何ら変りはないのである。
生きるとはすなわち死に近づくことだ。
我々は日々、その命の哀しみを
生きているのである。

私はいつ死ぬのだろうか?
あなたはいつ死ぬのだろうか?
それを知っているのは
「自分の遺伝子」だけなのである。

暗い話になりました・・・。
おやすみなさい。

 寒夕焼わが胸中に火は残る  田畑益弘