最近の新作ファイル
お気づきの方もおられようが
最近の新作ファイルは主に
四字熟語を題材に詠んでいる。
千差あり万別あれど皆日焼子
呑舟(どんしゅう)の魚ともなれぬビールかな
夕焼の裏へと不帰の客になり
ビール干す手練手管と知りゐつつ
蛍見て一朝一夕の逢瀬なる
粗衣粗食すゞしき日々のありしこと
一汁と一菜に朝涼しけれ
夕焼の一部始終を見て別る
甲論に乙駁激し冷し酒
涼しさの馬耳東風でありにけり
半死半生の火虫を殺し遣る
炎天や徒手空拳を翳(かざ)しつつ
こういう作句法は、他の俳句作者はどうか知らないが
私にとっては非常に楽なのである。
その気になれば際限なく作れる。
自らが表現すべき所を
四字熟語を借りてきて澄ましているのであるから・・・。
こういう作句法ははっきり言って邪道だと私は思っている。
時に知的な言葉遊びとして興ずるのは良いが
あまり真似をされない方が良いと思う。
さて、きょうは五節句の一つ、七夕。
あいにくの梅雨空で星は全く見えないが
古き良き伝説を忘れることなく
思い起こすこともまた大切なことだと思う。
百物語に学校の七不思議 田畑益弘