益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

いわゆる「拗ね者」

どんな組織にも辞める時に
「うらみ」「つらみ」をブチまける、
いわゆる「拗ね者」がいるものである。
組織に在ってこそ人の発言は傾聴されるのである。
辞める者が何を言っても駄目、
それが組織の常識である。

自民党元幹事長・野中さんが辞めるそうだ。
そしてその辞職と引き換えに
派閥の同輩を激しくあげつらっている。
建前は「反小泉」だそうである。
筋違いも甚だしい醜態と言えるだろう。

党総裁選の最中、
反小泉」を建前に辞めるというのなら
まず党籍を離れねばならない筈だ。
最初に、自民党を辞めることこそが
「筋」というものなのである。

老いたる者が感情に振り回されている姿ほど
醜いものはない。
高齢を理由の引退であれば
少しは爽やかであったろうに・・・。

最初に書いたように
辞める者が辞めることと引き換えに
何を言っても駄目である。
特に政治家は
辞めると言えば即ち「終り」なのである。

 鳴き砂を鳴かせて歩々の秋思かな  田畑益弘