きょうの自選句。
人間はみんな悪もの狐罠 田畑益弘
※「狐罠」は冬季の季語「狐」の傍題。
先取りして詠むのが私の癖だが、かなりフライイング。
餌を求めて鹿、猪、熊、狐などが出てくるが、
彼らにも生存する権利がある。
ざっくばらんに言えばわれわれと同様に
「食わねばならない」のである。
農作物や家畜への被害を防ぐための
人間の「防御策」も同じこと。
人間も生活が掛かっているのである。
「人間はみんな悪もの」は極端に言い過ぎた措辞だが、
「生殺与奪の権を握っている側が悪者だ」
という自覚が必要なのではないかと思う。
やさしさも暮らしやすさも、その自覚から生れる。