静かな秋雨の降る夜である。父が逝って早や二年半、一人暮らしになって三度目のまことに静かな夜長である。雨音と虫の音だけ、サッシを閉めれば己れがたてる音しか聞こえない家。父がいた頃は早寝した父の大いびきが聞こえたものだ。母がいた頃はテレビ好き…
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