益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

空梅雨

マスコミがこぞって批判している対象を
彼らと一緒になって批判するのは容易なことだ。
天邪鬼な私はそういう態度が嫌いである。
批判しにくい相手、あるいは批判されていない対象を
あえて批判してこそ言論だと思っている。
しかし、雪印乳業には流石に呆れた。
食中毒事件はまさに底なしである。
いまだに原因すら特定できない有様だ。
社長や幹部が頭を下げる度に、新たな事実が露見してくる。
マスコミへの対応、企業の危機管理などと云う以前の問題だ。
顧客・消費者への誠意、企業家としての最低限のモラルすら感じられない。
彼らは果たして、自社製品を愛しているのだろうか?
誇りを持っているのだろうか?
・・・そんなことまで疑わしくなってくる。
一瞬にして社の信用を失ったのも当然のことだ。

今日も炎天。いよいよ鉾立てが始まった。
今年は京都に限って云えば空梅雨である。
祇園祭のころはいつも鬱陶しい空模様なのだが・・。

 鉾処々にゆふ風そよぐ囃子かな  太 祇