益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

今日は「月十句」

九月(陰暦八月十五日)は仲秋の名月。
俳句作者には自明のことだが、
「月」は代表的な秋の季語である。
他の季節では「春の月」「夏の月」「冬の月」
というふうに使う。「秋の月」とはまず言わない。
今日の新作は「月十句」、月だけを詠んでみた。
季語を最初から決めて詠むのは、
創り易いという長所がある。
反面、頭の中に先入主として季語があるので
類想に陥りやすい危険がある。
御批評賜れば幸いである。

先程から、かなり強い雨脚で久々に降ってきた。
琵琶湖の渇水が心配されている折である。
どうか明日私が目覚めて外出するまでは存分に降りなさい、と
手前勝手なことを思っている。
また彼女に怒られそうだなぁ・・。

 夏痩せのスチュワーデスとすれちがふ  松尾隆信