今、国会を見ている
野党四党が森内閣不信任決議案を提出した。
きょう深夜には今回の騒動に決着がつく。
政治改革とか経済再生といった、高邁な目標のない
いかにも永田町的な政界動乱である。
国民不在も甚だしい茶番劇である。
大企業の業績改善に比べて中小の苦境は深刻度を増している。
大手の改善もリストラの進展の裏返しである。
国民には「総理がだれか?」ではなく「とにかく景気を!」なのである。
この時期に事を構えた加藤紘一さんの政治感覚は指弾されてしかるべきだろう。
結局、この期に及んでも加藤さんが何を目指しているのかは
明確にならなかった。
「自民党の改革」なのか?「政界再編」なのか?
それとも単に「森総理の退陣」なのか?
加藤さんの曖昧で、整合性の無い、
今回の叛乱からは明確な意図が最後まで見えてこなかった。
その曖昧さを「ドラマの第一幕・・」などとごまかすようでは
何をかいわんや、である。
つまるところ
我々はこの程度の政治家しか育ててこなかったということなのであろう。
この国の民主主義、政党政治のレベルに
暗澹たる思いが深まるばかりである。
たった今の報道で、加藤派・山崎派の本会議欠席を知った。
良識が勝利し自民党の分裂が回避されたことを喜ぶ。
保守本流宏池会の面目は辛うじて保たれたようだ。
冬の夜やいやですだめですいけません 井伏鱒二