新体制の成否
中央省庁の一府十二省庁体制がスタートした。
明治維新、戦後改革に続く行政システムの抜本改革である。
国民に選ばれた政治家が
政策決定の真の主役たり得るための
「しくみ」が整ったと評価してよい。
問題は、その政治家の能力である。
狡猾な官僚との角逐に勝利する能力を
彼らは持ち合わせているだろうか?
政治家は先ず国民の政治不信を払拭し
世論を味方につけることを急ぐべきである。
優秀な官僚も国民世論を敵に回しては何もできない。
新たなシステムを政治主導で使いこなすためには
国民の信頼と支持を取り戻すことが前提なのだ。
さて、システムの要は内閣府である。
その機能が十全に発揮されなければ、
新体制はむしろ弊害を生むだけであろう。
その意味で内閣総理大臣には
これまで以上の指導力が求められる。
倫理性道義性とともに国民を味方につける、
魅力を身につけて欲しいものだ。
それには、媚びることなく
虚心坦懐に国民に語りかけることが肝要かと思うのだが・・。
傍観す女手に鏡餅割るを 西東三鬼