この一週間は、大変であった。
父への癌宣告、そして入院で
生活が一変した。
今現在、心身の疲労はピークである。
午後八時でもう眠い。
三年余り前、母がやはり癌で入院した時の
言い様のない疲れを思い出す。
自分が病気なら大人しく寝ていれば良い。
しかし、大病に臥しているのは己れの親である。
母が逝き、そして今、父がいなくなった家が
がらんどうのように見える。
猫たちもようやく父の不在を実感しだしたようだ。
ナルは時折父を呼ぶように鳴く。
ミーは父の椅子にのったまま。
チコは急に食欲が衰えた。
猫たちも異変に疲れているのだろうか？
風花のおしもどされて漂へる 倉田紘文
