益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

習い性

久々の出勤。
すぐにリズムを思い出す、会社に適応する。
勤め人の、沁みついた習性である。
昼休みにケータイに電話。父である。
「点滴の管だけになった」と喜んでいる。
毎日、目に見えて体が改善してゆくのは
さぞ嬉しかろうと察する。
思い切って出勤した私を安堵させる何よりの報せだった。
今日は作句も復調、このまま三月に繋げたいものだ。

昨日につづき春寒の一日。
明日は暖かくなると云う。
冴返り冴返りつつ春が確かなものになってゆく。

 京都人春寒き言申しけり  村山古郷