二月も終り。早いものだ。
父が入院した先月末日がつい先日のように思える。
どうしてだろう?これほど時日の経過を
早く感じたことは嘗てない。
憂鬱で孤独な日々だった。
父の手術が成功し、退院の目途がついた今
この慌しかったひと月余を顧みる余裕がやっとできたのだ。
癌切除という大手術を乗り越え
父が生きながらえて今在ることをしみじみと喜ぶ。
明日は三日ぶりに父を見舞う。
点滴から解放された父はおそらく
暇を持て余しているだろうから。
雨の一日。しかし、
既にあたたかな春雨の風情である。
いよいよ春三月。
中華街矮鶏は汚れて二月果つ 古賀まり子