冬が舞い戻って来たような時雨空。
「花冷え」というには寒過ぎる。
京都の桜は未だ見ごろにはほど遠い状態である。
寒暖の差がまことに大きい春だ。
開花の楽しみが先に延びて良いような気もするが、
看病疲れの出た私は体調の維持管理に
四苦八苦している。
京都の大学に通うことになった甥が
寝台特急で早朝に単身到着。
明日からマンション住まいを始める。
親元を遠く離れての独り暮らしに
不安と期待が交錯している筈だ。
しかし、若いということは、それだけで素晴らしい。
可能性が無限だからである。
明日は部屋に同行して引越しを手伝ってやるつもりだ。
三月尽患者に犬が逢いに来て 諧 弘子