米国とともに
今回の未曾有の対米テロ事件において
我々日本人は紛れもなく当事者である。しかし、
邦人行方不明者二十数名を出しているにも関わらず
報道も我々自身も余りに傍観者的に過ぎないか。
現時点で六千人を越すと目される、その全犠牲者の多さに
目を眩まされているのではないかと思う?
「日本人行方不明者二十数人」という、
邦人に対するだけのテロ事件であれば
我々はもっと恐れ悲しみ怒っているはずである。
我々は主体的に我々の為し得る事を先ず考えるべきなのである。
「対米支援」という言葉はおかしい。
我々は我々のやり方で国際テロと戦うのである。
その視点が「対米支援」を言う以前になくてはならないだろう。
ここが、あの「湾岸戦争」と決定的に異なる一点なのである。
我々は米国を支援しているのではない、
既に米国とともに戦っているのだ。
曇天から秋雨。
風が強くて肌寒いほどだ。
明日は久々に彼女と逢う。
毛づくろう猫にもの問う夜寒かな 野坂昭如