益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

48歳になってしまう・・・

今年も残すところ約半月、押し詰まった。
一人暮らしなので年用意も必要なく、
また喪中なので
年賀状書きの煩わしさもないのだが、
日に日に何かに追われているようで気ぜわしい。
両親が健在だったころは何もかも任せきりで
休日といえば、飲み歩くか
パソコンに向いっぱなしだったものだが、
今はそうはゆかない。
掃除、洗濯、猫の世話・・・と一人暮らしも
決して気楽ではないことが良く解った。
年末年始、誰が訪ねてくるわけでもないのだが
大掃除をしたり部屋のレイアウトを変えたり
不用品を処分したり・・と
それなりに「年末」を意識しているのが
我ながら不思議でもある。
若き日の一人暮らしとはやはり違う、
それだけ歳をとったということなのであろう。

明日17日は私の誕生日、48歳になってしまう。
この48年間を長かったとも短かったとも感じている。
青春期、一生「詩を書いて生きてゆきたい」と
ぼんやり考えていたことは現在何とか実現できたように思う。
ただ誤算というか痛恨事が一つ。
まさかこの歳で父も母も亡くしてしまっているなどとは
想像すらできなかったことである。

 この冬木樹齢を加ふ我も亦  福田蓼汀