益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

能力のない者をいつまでも使っていたから・・・

内閣支持率の急落した小泉首相の施政方針演説。
守勢とか元気がないとか具体策がないとか・・・
マスコミや野党は毎度の批評である。
毎度の批評なのに妙に手厳しく聞えるのは
小泉首相が初めて経験する「逆風下」にあるせいであろう。
しかし、急落したとはいえ
高支持率であることに変りはない。
これまでが異常にというか不思議にも高すぎたのである。
歴代の内閣及び首相は大抵、「逆風下」の中で
常に辛辣な批判に晒されていたことを思うと
小泉首相もようやく
実体としての「日本の総理」になったと言えるのかも知れない。

私は、首相が田中真紀子を更迭したのは寧ろ遅すぎたと思っている。
田中真紀子に能力のないことは早くから解っていたし、
辞めさせるタイミングは何度もあったのだから。
能力のない者をいつまでも使っていたからこそ
招いてしまった、今回の事態なのである。
いわば、首相の自業自得だ。
これからはもう人気に頼ることはやめていただきたい。
「国会における多数」には何の変化もないのであるから
堂々とそして粛々と、改革路線を貫いてゆけば良いのである。
改革が頓挫すれば、
この国に未来がないことは明らかなのだから。

 雨の中に立春大吉の光りあり  高浜虚子