益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

生業の厳しさを

それにしてもこのところ
マスメディアに登場する天気予報が
以前にも増してまるで当らなくなった。
テレビに出てくる気象予報士たちは
一体何を予報しているのか?と呆れるばかりだ。
先週の週間予報では、
梅雨空が続く、とかで
晴れマークなど一つもなかったのだが、
実際は随分と晴間の多い七曜だった。
梅雨は既に明けているのではないのか?
最近はもう「梅雨の中休み」とか
「梅雨の晴れ間」などとも
言わなくなったようだ。
外れっぱなしで信用ゼロ、
もはや何とも言い様がないのである。
大本営の気象台が「梅雨明け」と言わない限り
彼らも何も言えない。
黙っているのならどうしようもないが、
せめて予報が外れた時くらいは、
すみません、と素直に謝ることをお奨めする。
謝らないから、いつまで経っても
プロの予報士になれないのだ。
民間のウェザー産業で
的中させることのみを常に求められている、
真の予報士の生業の厳しさを
少しは見習ってはどうか。

強く大きな台風が近づきつつある。
こればっかりは、冗談抜きで
しっかり予報して下さいよ。

 梅雨明けしならん木々照り草そよぎ  星野立子