益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

秋の兆し

明日から、夏期休暇、九連休である。
この春に彼女と別れてしまったので(初告白、
というか漸く日記に書けるようになった!)
何の予定も立てていない。
時計を外して、勝手気ままに過すつもり。
ま、ほとんどは冷房に籠って
パソコンで何かしていることであろうけれど・・。

曇天の御蔭で
幾分か凌ぎ易い一日。
夕刻、油蝉にまじって
法師蝉(つくつくぼうし)が鳴いているのを聞いた。
法師蝉は秋の蝉、秋の季語である。
残暑はまだまだ厳しかろうが、
生き物たちはしっかりと
夏の終り、秋の兆しを感受しているのだ。
そんな当たり前のことが
妙に嬉しく思われるのである。

 あの雲はいつか見た雲原爆忌  塩谷めぐみ