秋立つ
「雪印」というトップブランドの
牛肉をめぐる不正が、今度は
なんと業界最大手の「日本ハム」でも明らかになった。
以前この日記で
食い物をめぐる不正、不信は今後も
陸続と露見するであろうと予想したが
哀しくもそれはまた現実のものとなってしまった。
信用できない食品を
わざわざお金を払ってまで、
恐る恐る食わねばならない馬鹿馬鹿しさが
またぞろ増幅する。
それは、飽食の国・日本における
哀しきブラックユーモアとでも言うべきだ。
雪印と日ハムの不祥事の根っこには
いわゆる「BSE」への国の無為、官僚の怠慢がある。
一流企業の詐欺に等しい振る舞いは当然憎むべきである。
しかし、こんな「あこぎな商機」を敢えて与えてしまった、
張本人たちの断罪は未だに済んではいないであろう。
メディアも「民間企業」をひたすら苛めるだけでは
全くの片手落ちなのである。
過去に決然たるケジメをつけられない甘さが
なんとも浅ましい商魂を
現在に次々と生み出させているのであるから。
石に水びしびし打つて今朝の秋 高井邦子