模様のちがふ皿二つ

和歌山市長選で
前職の旅田氏が破れ、
自民党も共産党も推した新人が勝った。
政治力は未知数でも前知事の長男という
ブランドしか有権者には選択肢がなかったのであろう。
さて、今度の日曜は
注目の長野知事選である。
田中氏と長谷川氏の戦いに絞られつつあるようだが、
政党はかやの外、無党派の一騎打ちといった趣である。
長野の有権者はどんな選択を下すのか？
見ているしかないのだが、非常に興味深い首長選となった。

一般的に、政党相乗りの候補が勝つにしろ
無党派候補が勝つにしろ
その現象自体は余り喜ばしいことではないように
私は思う。
いずれも「政党政治への不信」が根底にあるからだ。
「相乗り」と「無党派」はその対極にありながら同根なのである。
この国の政治風土は
変わったようにも、何一つ変わっていないようにも見える。

朝夕と日中の温度差がまことに激しい。
体調の維持が大変だが、
それもまた秋に入った証しなのであろう。

　秋風や模様のちがふ皿二つ　　原　石鼎