益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

歴史は動いた

日朝首脳会談が終わった。
国交正常化交渉の再開が決まった。
小泉訪朝は成功した。
歴史は動いた。

拉致問題について、
金正日総書記がそれを認知し謝罪したことは
評価すべき最大のポイントである。
北朝鮮が自ら変化しようとしている端的なシグナルと
受け止めるべきであろう。
もっとも、
死亡したという「拉致被害者」が
どんな経緯で拉致され
どんな生涯を送り
いつどこで亡くなったのかは
今後、正常化交渉の過程で
明らかにされねばならないことだが。

開示された「拉致被害者」の安否情報は
余りにも悲しく残酷な「事実」であった。
言うべき言葉も無い。
暗澹たる思いに胸が塞がるばかりである。
歴史は今、大きく動いた、
悲しみを置き去りにしつつも・・・。

 消息のつたはりしごと一葉落つ  後藤夜半