益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

自衛隊が一人前になる時

イラク支援法案が衆院で可決された。
今国会での成立の目途がたったことは
何よりである。

さて、一部の人が極めてナイーブなことを
言っている。
自衛隊員が「戦死」したり
イラク人を「戦死させたり」したら
どうするのか?・・・と

答えは簡単だ。
それは仕方のないことである。
戦死しない軍隊はないし
戦死させない軍隊はない。
軍として出て行く以上
それは予測の範囲内のことでしかない。

世界各国の兵が
テロとの戦いそしてイラク復興等に
命がけで携わっている。
自衛隊だけは死んではならない、
死なせてはならない、などという
幼稚な理屈は通用しないのである。
危ない所だからこそ軍隊が行くのではないか。
危ないところに行かない軍隊は軍隊ではない。

海は溺れる危険があるから行かないように、
山は遭難の危険があるから行かないように、
街へ出ると不良に絡まれるから行かないように、
などと言う阿呆が
この国にはまだまだいるのである。
自衛隊は「お坊ちゃまの集まり」なのか?

はっきりと言っておいてやろう、
戦死者が出た時、
自衛隊は初めて一人前になるのである。


 変人と思はれてゐる端居かな  田畑益弘