「ミーの不在」に慣れてきたチコ
ミーが死んで明日で丸二週間になる。
遺されたチコもようやく「ミーの不在」に慣れてきたようだ。
ミーが死んで暫くの間は落ち着きがなく
意味もなく?しきりに鳴いていたものだ。
私が外出するのを過剰に恐れている様でもあった。
そのチコの気持ちが良く分かるので
私もとても辛かったのである。
このところ、チコは余り鳴かなくなった。
一匹で生きてゆかねばならぬことを
悟ったかのようである。
かと言って、元気がないわけでない。
食欲は旺盛、与える物は何でも綺麗に平らげて
眠りたいだけ眠っている。
要するに、ミーの居ない環境に慣れたのであろう。
猫は甘えん坊だが、
変化への適応が極めて早い動物でもある。
寧ろ、私の方が「ミーの死」を未だに
咀嚼できていないような気がするくらいだ。
死ぬるとは忘らるゝこと夜の秋 田畑益弘