国連の影

このところ国連の影がきわめて薄くなった。
既に消えてしまったと言うべきかも知れない。
テロに恐れをなしてイラクからアフガンから
逃げ出したからである。
・・・怖い気持ちはよく分かる。
しかし、あなたたちはただのボランティア団体ではない。
世界各国は貴重な供出金を支払って
崇高な理念の実現を委ねているのである。
テロが怖くて何もできないのなら
さっさと解体されるべきであろう。

イラクにしろアフガンにしろ
米国の軍事力抜きには何も語れないのが「現実」である。
ブッシュ大統領は今、国際協調に軸足を移した。
国連は米国に歩調を合せねばならない。
何もできないのなら、
せめて米国をサポートすべきだと言うことだ。

終日、冬の雨。
この時期、雨が降るのは暖かな証しでもある。

　忘られて椅子に小春の帽子かな　　田畑益弘