益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

グローバル化の只中で

BSE・SARS・鳥インフルエンザ・・・
動物由来?のウイルスが人間の生活と生存を脅かす時代である。
グローバル化の只中で
我々は否応なしにこういった状況と真向かわねばならない。

情緒的な反応は慎みたい。
しかし、不気味なものは、
それがたとえ科学的に安全と言われても
触れたくない、食べたくはない、関わりたくない、
というのが「心理」である。
気持ち悪いと思うだけで
体調も腹具合もおかしくなるものだ。

昨夜、NHKニュース10で
牛丼屋さんの社長が訴えていた。
「安全」と「安心」の落差を。
誠に辛いことであろうと同情する。
科学的な安全を強調することが、
むしろ不安を助長することもあるからだ。
メディアの報道のあり方も問題あり、だと思う。

企業も我々消費者も常に
グローバルなリスクを意識していなければ
生き残れない時代なのだと痛感する。

 みづ色の空が苛(さいな)む風邪心地  田畑益弘