その余りにも大きな落差

ＮＨＫスペシャル「ソウルに生きる」を見ていた｡
「北」を脱出して韓国に亡命した、
いわゆる「脱北者」の韓国での現実を描いたドキュメントである。
同じ民族でありながらも
根深い差別と埋めがたい溝が厳然として存在すること
その現実の中で「脱北者」が疎外感を深めゆく姿が
客観的中立的に撮られていたと評価したい。
韓国は既に先進国の仲間入りを果たした、といっても良いであろう。
インターネット社会の実現においては日本を凌駕している。
片や北鮮はただのアジアの最貧国に過ぎない｡
その余りにも大きな落差｡

北鮮が「核」に拘るのは
「核」を放棄すれば､
真実「ただのアジアの最貧国」になってしまうからである。
だから、北鮮は絶対に「核」を放棄しないのである。
そんな貧者に対して
我々は決して甘い幻想を抱いてはならぬ、
ということである。

　凍星の力の抜けて隕ちにけり　　田畑益弘