益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

潮騒(しほさゐ)

きょうの自選句。

短夜の窓しほさゐに開きおく  田畑益弘

※「潮騒」といえば先ず三島由紀夫の小説を思い浮かべる。
三島作品に傾倒していた高校時代に読んだように思う。
日本語の美しさに恍惚とした記憶がある。
その三島由紀夫は、私の高校二年の時に割腹自殺した。
大変なショックだった。
当時の首相は「気でも狂ったのか?」と言った。
私のクラスの担任教師も、鸚鵡にでもなったかのように
「気でも狂ったのか?」と言った。その時、
鋭くこみ上げてきた、言いようのない憤りを
私は今でも鮮明に覚えている。