益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

十九歳の時の作より

きょうの自選句。

鳴く鹿に小ぬか雨降る宵も来ぬ  田畑益弘

※季語は「鹿」。雄鹿は秋季、雌を求めて鳴く。
その声は「鹿の笛」と云われ
わが国の古典文学の重要なモチーフであった。

昭和48年十九歳の時の作品。
某新聞俳壇で、桂樟蹊子先生の特選を頂き
「・・・誠に美しい句である。」と誉めて頂いた嬉しさを
今でもはっきりと記憶している。