益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

曳かれる牛・・

偶に見るニュース番組でもっとも不愉快なのは
ニュースキャスターとやらが大した素養もないくせに
もっともらしい解説や感想を述べることである。
日本のキャスターはアナウンサーに数本、毛が生えたようなものだから
その発言は浅薄で、感覚的で、日和見で、哲学がない。
だから必ず学者や作家といった「エキスパート?」を横に座らせて
権威づけようとしているわけだ。愚かな視聴者はエキスパートの権威と
キャスターの話術に知らず知らず「説得」されてしまう。それはほとんど
世論操作と言っていいものである。

彼らが現在まで通用しているのは
テレビが受信専門の、一方的な情報機器だからである。
彼らは決して視聴者の批判に晒されることはないのである。
(たとえ批判があったとしても、その批判は決して放送されないであろう。)
双方向的なインターネットでは発信者と受信者は全く対等である。
キャスターたちはネット社会、そして来たるべきデジタル双方向テレビ時代には
通用しないであろう。
なぜなら彼ら程度の情報発信力は
現在、ネット社会の誰もが持ち合わせているレベルに
既に劣っているからである。

日経の夕刊トップ。
ソフトの巨人マイクロソフトが愈々ハード面に本格的に乗り出してきた。
次世代半導体の開発である
うーん、ネットとテレビの融合する時代が早や見えてきたな!

 曳かれる牛がずつと見廻した秋空だ  河東碧梧桐