「解離性障害」
西鉄バス乗っ取り事件の十七歳少年の
医療少年院送致が決定した。
現行少年法では最善という声があるが、
「病院送りが惹き起こしたものを病院で治す」
という、皮肉な選択となったことは否めない。
現行少年法の限界、というより欠陥を露呈したと言うべきだ。
責任能力は認めるが、贖罪よりも治療を
優先させるのでは被害者や遺族は釈然としないだろう。
甘すぎる。元より贖罪が最初にあらねばならないのだ。
「少年法の精神」などという「奇麗ごと」では
何も解決されないのを、誰もが知っているはずだ。
しかし、誰も声をあげない。
そもそも憲法にしてそうだ。
・自衛隊は誰が見ても軍隊である。
・国民の大多数が自衛隊の存在を是認している。
・では何故、憲法に自衛権を明記し自衛隊を認知しないのか。
いつまで建前と現実との「乖離」を放置しておくのか。
・戦争放棄、戦力の不保持と書いてあれば、それで安心なのか。
国民から、現実を直視し変革してゆく能力が
既に喪われているのではないのか。
だから、そんな大人に似たような子供が
次から次に出てくるのではないのか。
少年ありピカソの青のなかに病む 三橋敏雄