益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

十月、神無月、初霜月、小六月

早や十月。y2kへの緊張で始まった西暦二千年も
三ヶ月を残すところとなった。
飛ぶ様に月日が過ぎてゆく。
歳をとった証拠なのか。

日曜日。未明まで降り続いた雨も止み、清清しい晴天。
いよいよ秋本番を思わせる。
今も窓を開けると虫たちがしきりに鳴いている。
日曜の夜なのでクルマの音も遠く虫の音が聞こえるのみ。
静かな、しっとりとした秋の夜長だ。
これから水割りを舐めながら
スメタナでも聴こうかと思う。
いや、やっぱりバッハにしようかな?

 人絶えて長き橋長き夜を懸る  大野林火