益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

朝寒

公職選挙法改正案が参院本会議で可決された。
議論し採決し法律を作るのが国会である。
野党のサボタージュで議論はなかったが
ようやく国会は正常な姿に戻ったと言えよう。
嘗ての「根回し」つまり「国対」の無い国会こそ
新世紀日本の議会政治のあり方である。
与野党円満に、玉虫色に決着を図る、
これまでの国会運営はもう古い。
辞任した斎藤議長も野党も
過去の幻影を追いかけていたのだ。
議会は既に生か死かの闘論の場なのである。
ふて腐れれば少しは歩み寄ってもらえるという幻想は捨てるべきだ。
審議を拒否すれば困るだろうというのも、幻影に過ぎない。
今日の「採決」は、古き悪しき国対政治への訣別なのである。
野党は今更どのツラを下げて議場に復帰するのか知らないが
掌返したように何言ってるんだ、わざわざ出て来なくていいんだよ。
相手にして欲しいのなら
もう少し大人になれよ、言葉遣いに気をつけろよ、
礼儀正しくしろよな、新しい認識を持てよな、
オマエら何十年生きてんだ?


寒い朝。京都7.9℃、大津6.8℃。
地元紙によると琵琶湖に
コハクチョウが飛来したそうだ。
紅葉の前に早くも冬近しの風情である。

 くちびるを出て朝寒のこゑとなる  能村登四郎