冬の月
加藤紘一さんが今日も意気軒昂である。
「自分の政権を作りたい。」と仰る。その言やよし。
政治家たるもの誰もがそういう志を持っていてもらわないと困る。
しかし、加藤さんの言う「政権」の具体像がはっきりしない。
現在の自公保連立政権の枠組みを維持しつつ
自分が首班に座りたいと言うのか?
それとも野党勢力との新たな合従連衡を念頭に置いてのことなのか?
「離党しない。」と明言しているのだから
前者を目指しているのだろうが、
それなら「不信任案に賛成するかも・・。」などという発言はおかしい。
要するに加藤さんは、野党の内閣不信任案に便乗して脅しに使いつつ、
「政権を譲ってくれ。」と自民党主流派に迫っているわけだ。
・・・うーん、もしそのシナリオがそのまま通ったら
加藤さんは野党と連立与党の双方を裏切ることになるのだが・・。
政権戦略と政権構想の曖昧さが加藤さんの命取りになるような気がするなぁ。
志だけで政権が取れたら楽ですが・・ね。
村へ帰る一青年と冬の月 青柳志解樹