益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

英断!

きょうは、
ハンセン病訴訟で国が控訴を断念した
というニュースに尽きる。
予想していなかったが、歴史的な英断だと思う。
国家権力の常識的対応としては控訴以外になかった筈だ。
だからこそそれは小泉新総理にとってひとつの「踏絵」のように
注目されていた。
「変人」はやはり変人だった。
「変革の人」にふさわしい決断が下されたのだと理解したい。

小泉首相は国民の大きな支持を背景に誕生した。
小泉改革の推進力は国民の期待である。
「控訴断念」はその期待を更に大きくした。
この政権は、内閣は、きっと何かやってくれるだろうと
国民は希望を膨らませたことだろう。
国家と国民の距離を小泉首相は確実に縮めたのである。

きょうも雨。
今もしつこく降り続いている。
鬱陶しい一日だったが
良いニュースに気持ちが和んだ。

 癩童子なりや夏樹に顔隠す  平畑静塔