暫く断っていたウイスキーを
また飲み始めた。
父の入院中に、身体が辛くなって
断酒していたのだ。
父の死後、飲まねばならぬ自分に戻ってしまった。
胃や肝臓はとうにギブアップしている。
しかし、酒を飲まないと乗り越えられない
ストレスがある。
独りになった淋しさは
私を抑えられる者のいない
完全な自由をも意味する。
父のいぬ大きな解放感と不安と。
私は私を恐れる。
きょうの新作、
しがらみなき己(し)が恐ろしき夏の河 益弘
は、そんな気分を詠んだものだ。
昨日来の雨は昼頃上がった。
明日は早や六月。
青葉闇父の幻そこに冷ゆ 森 澄雄