花火のように・・・
何が起こるかわからないものである。
明石の花火大会での歩道橋事故。
テレビや新聞記事でその状況を想像するだけでも慄然とする。
多くの幼い命が喪われたことに暗然とする。
原因と責任の追及が始まっているが
特定はなかなか難しいと思われる。
人は群れたがるものだし
人が群れている状態自体が危険を孕んでいるのだから。
例えば明日、朝のラッシュ時に山手線が
事故ったらどんなことになるだろうか?
多くの犠牲者が出たあとで
JRが悪い、時差出勤をさせない企業が悪い、
などと言っても仕方のないことであろう。
事故には必ず教訓がある。
しかし、われわれは
のど元過ぎれば熱さを忘れてまた生きてゆくのである。
誰もが、自分だけはそんな目には遭わないだろう、と思いつつ。
貴重な教訓を忘れて
何度も何度も同じ過ちを繰り返しつつ
少しだけ進歩するのがわれわれ人間なのだろう。
せめてあの美しい花火のように
一瞬にして闇に消えていった
幼い命に合掌。
暗く暑く大群衆と花火待つ 西東三鬼