別にNHKの肩を持つわけではないが
「プロジェクトX」という
ドキュメンタリーにはいつもいつも泣かされる。
今夜も「クオーツ腕時計」開発の
壮絶な苦難の歴史に心を打たれた。
「感動」という言葉が軽々しく使われる昨今だが、
この番組は一度もその語を使わない。
淡々と語られる事実の重みが、
即ち「感動」そのものだからだ。
自信を喪失した現在のこの国に
誇りを甦らせる番組だと思う。
残暑が復活。
昨夜は寒そうに
テレビの上で寝ていたナルも
夜闇に飛び出して帰って来ない。
ぜんまいを巻きし九月の正午かな 杉野一博