益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

戦後政治の大きな成果

有事関連法案が衆院を通過した。
今国会での成立は確実である。
ようやくこの国の
非常時の振る舞いの枠組みが整いつつある。
戦後政治の大きな成果と言えよう。

有事研究から四十年。
国際情勢は大きく変貌した。
嘗ての仮想敵国ソ連は既に存在しない。
北朝鮮の核開発ミサイル開発が今
差し迫った脅威として浮上している。

有事法制があれば、
国家の安全が保障されるというものではない。
米国との連帯を更に深化させ
ミサイル防衛構想など
ハード面での充実を急ぐべきである。
有事法制
集団的自衛権を暗に前提としたものであるが
今後速やかに
明確にすべき問題であることは言うまでもない。
憲法改正への日程もいずれ明らかにせねばならないであろう。
現実と憲法との懸隔をもう曖昧にしていてはならないのである。

危機は待っていてはくれない。
現在の仮想敵国は何をしでかすか分からない、
独裁者が支配しているのであるから。

 定刻に沖を見て佇つ白日傘  田畑益弘