益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

派遣は早ければ早い方が良い

テロの犠牲になった邦人外交官の遺体が帰国した。
その映像は今般の事件が
日本にとって嘗て経験のない痛恨極まりない事態となったことを
雄弁に物語っている。

米紙ワシントン・ポスト紙は
三日付け一面で奥 克彦参事官を
「テロに屈することを拒んだ日本外交官」と紹介し絶賛した。
日本国内よりも海外のメディアこそが、
その功績を讃え、その死を悼んでいるように思われる。

アーミテージ国務副長官、そしてベーカー駐日大使は
相次いで「自衛隊早期派遣」への期待を表明した。
当然の発言だが、
私はそれを「日本への期待」と捉えるのではなく
「日本への助言」と受け止めるべきだと言っておきたい。

自衛隊派遣は日本の国家意思を鮮明にすることを意味する。
テロリストに屈しない、という意思は日本国民の総意であろう。
文官に犠牲者が出た今こそ、その意思は明確に
国際社会に向けて発信されねばならないのである。
派遣は早ければ早い方が良い。
年内の派遣を切望したいところである。

米国は日本が早く「一人前」になることを待望している。
今こそが、その好機であることを
我々は冷静に且つ速やかに
理解せねばならないのである。

下記に犠牲になった奥 克彦参事官のHPアドレスを記しておく。

※奥 克彦参事官、最後の「イラク便り」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/staff/iraq/20031127.html


 影迅く鳥失せにけり大枯野  田畑益弘