快適な環境
明日あたりから本格的に寒くなるそうである。
真冬並みの寒気が到来するそうで
九州地方や四国地方でも雪が降るそうだ。
しかし、昔と比べたら・・・。
昔、といっても私の幼い頃のことであるが、
霜、霜柱、バケツの水の結氷、等など
今では滅多に見られないことが、
当時は冬季の日常茶飯事であった。
そう言えば、ここ数年雪も降らなくなった。
この時季、しぐれが雪になり風花になることは
よくあることであったのだが。
何が原因なのだろう?
都市化、ヒートアイランド現象、地球温暖化・・・。
いずれにしても
我々人間が季節を、季感を
壊していることに変わりはないのである。
しかし、我々は相変わらず「寒い寒い」と口々に
矮小化された「冬」を嘆いてみたりする。
我々は、
季節のない「人間にとってのみ快適な環境」を
無意識裡に創ろうとしているのかも知れない。
その先にあるのは果たして
人類の理想郷なのだろうか、それとも自滅なのだろうか。
鮮魚とふ屍(かばね)の並ぶ寒さかな 田畑益弘