益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

妥当な選考結果

アテネ五輪の女子マラソンの代表選手選考で
あの高橋尚子選手が選ばれなかった。
NHKの七時のニュースでもトップの扱いであり、
意外に思った方も多かったようである。
福田官房長官が「残念」などとコメントしたくらいだ。

私はこの選考を極めて妥当なものだと評価している。
選考レースで結果を出せなかった者は
たとえ四年前の金メダリストでも選ばれるべきではない。
当然のことであろう。
だからこそ「選考レース」と銘打っているのだから。

高橋選手には失地を回復するチャンスがあった。
しかし、それは見送られた。
「過去の実績で選ばれる」とタカをくくっていたフシがある。
スポーツ選手らしくない「待ちの態度」である。
そんなものを評価する者はいない。
挑戦する精神を忘れた者には
去っていただかないと困るのである。

妥当な選考結果に安堵し満足している。
これで、
あの名物監督の傲慢で目障りなパフォーマンスも
少しはマシになるであろうから・・・?

 春愁の一つにπ(パイ)といふことも  田畑益弘