益弘 この一句

俳人 田畑益弘のきょうの「この一句」

田畑益弘きょうの自選句「益弘 この一句」

秋立つ

立秋
日中の炎熱は相変わらずだが、
朝夕がこころもち涼しくなったような気がする。
一昨夜、昨夜と冷房を切って眠ることができた。
涼しくなるのは有難いが
日が短くなって夏の終りを実感するのは
もの悲しいものだ。
そのもの悲しさが、人に詩を書かせ
人を思索的にするのだけれど・・・。

さて「靖国神社公式参拝」について
小泉首相の「熟慮」は限りなく深いようだ。
自らが蒔いた種とは言え、
この純粋な一言居士が
やんわりと降りて来られるような「梯子」を
用意できる者の不在こそ
憂うるべきだと思う。

 立秋や雲の上ゆく雲とほく  鈴木真砂女